結婚式の準備から当日まで、いちばん近くで伴走してくれたウェディングプランナー。「ありがとう」の気持ちを、手紙やメールにして伝えてみませんか。この記事では、正式なお礼の手紙の書き方にのっとった構成や文例から、かたくるしくない親しみのこもった手紙、結婚式のあとに後日メールで送る場合の例文、LINEで伝えるときのポイントまで詳しく紹介します。心を込めてしたためたお礼の言葉は、どんなプレゼントや心付けよりも、プランナーの心に残る贈り物になります。
結婚式でお世話になったプランナーへのお礼は心付け・プレゼント・手紙が定番
結婚式当日、感謝の気持ちを表すお礼としてプランナーや会場スタッフに渡すお金のことを「心付け」といいます。海外のチップのような習慣として、日本の結婚式でも長く受け継がれてきました。ただし現在では、プランナーへの報酬はプロデュース料金や式場のプラン料金として明確に提示されているため、現金の心付けは渡さないという考え方が主流です。代わりに、ちょっとした品物やプレゼント、そして手紙で感謝を伝えるカップルが増えています。
ウェディングプランナーへのお礼の金額相場
- 心付け……新札の5,000円〜1万円をポチ袋または祝儀袋に包む
- お礼のプレゼント……3,000円〜5,000円程度の、相手を気遣わせない金額の品物
どちらを贈るかは、プランナーとの関係性に合わせて。受け取る側が恐縮しない範囲を心がけましょう。心付けやプレゼントの選び方・渡し方のマナーについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。
手紙を添えて渡すと、より丁寧に気持ちが伝わる
心付けやプレゼントを贈るときは、そのまま渡すのではなく、感謝の気持ちをしたためた手紙を添えるのがおすすめです。品物だけよりも、ずっと丁寧に気持ちが伝わります。
お礼と手紙を渡すタイミング
結婚式当日に渡すか、式が終わったあと後日に改めて渡すか。どちらのタイミングでも問題ありません。
結婚式の当日に手渡す場合
- 結婚式の開始前……「今日一日、どうぞよろしくお願いします」の言葉を添えて
- 結婚式の終了後……「今まで本当にありがとうございました」の感謝とともに
どちらも、プランナーが控室へ挨拶に来てくれるタイミングで渡すのが自然です。新郎新婦から直接渡すのが基本ですが、当日はどうしても時間が足りないもの。難しければご両親から渡してもらってもかまいません。
結婚式の後日に贈る場合
結婚式が終わり、一息ついたタイミングでお礼を贈っても問題ありません。新婚旅行のお土産をお礼のプレゼントにするアイデアもありますし、前撮りや当日の写真データが届いたら、お気に入りの一枚をプリントして手紙に添えるのもプランナーに喜ばれる贈り物です。ただし、あまり期間が空くと当日の感動の記憶も薄れてしまうもの。お礼や手紙は1ヶ月以内を目安に贈るのがマナーです。
なお、式場所属のプランナーでも、フリーのウェディングプランナーに依頼した場合でも、お礼の考え方や手紙の書き方は基本的に同じです。フリープランナーの場合は式後も連絡先がわかっていることが多いので、後日ゆっくりお礼を伝えやすいという違いがある程度です。

ウェディングプランナーへ贈る丁寧なお礼の手紙の書き方と例文
プランナーに最大限の敬意を込めて感謝を伝えたいなら、かしこまったお礼の手紙の書き方に沿った構成で書くのがよいでしょう。基本は封書で縦書き。就職やビジネス、慶弔などあらゆるシーンに通じる、お礼の手紙の本来のマナーです。一度覚えておけば、結婚して家族が増え、あらたまった手紙を書く機会が増えても迷うことがなくなります。
- 縦書きで、便箋は白の無地
- 頭語+結語、時候の挨拶などマナーに沿った文章構成
- 封筒は白無地の和封筒
手紙は「前文」「主文」「末文」「後付け」で構成します。改行の際は、必ず一文字分空けて書き始めましょう。
ウェディングプランナーへの丁寧なお礼の手紙の例文
【前文】
拝啓
新春とは申しながらまだ厳しい寒さが続いておりますが、〇山さんにはお変わりなくお過ごしのことと存じます。
【主文】
さて〇山さんには、結婚式の打ち合わせのたびに、いつも温かいサポートとお心遣いをいただき、本当に感謝しております。
打ち合わせ当初は少し緊張してしまい、思うようにお話しもできませんでしたが、〇山さんの温かいお心遣いと、私たちを真摯にサポートしてくださるプランナーとしての仕事の姿勢に触れ、毎回の打ち合わせを楽しみに、とても充実した準備期間を過ごすことができました。
時にはこちらからの申し出でお時間を作っていただいた上、ドレス選びやタキシード選びまで同行してくださり、感謝の思いでいっぱいです。
ふたりともまだ未熟ではありますが、〇山さんが創り上げてくださったあの場所、あの空間をふたりの新しいスタートにして、これから素敵な夫婦になれるよう歩んでいきたいと思います。
このように一生の思い出に残るウェディングをつくっていただきましたこと、重ねてお礼申し上げます。
【末文】
厳しい寒さの続く折、体調を崩されませんよう、くれぐれもご自愛のほどお祈り申し上げます。
敬具
【後付け】
令和〇年〇月〇日 〇〇一郎・花子(ふたりの氏名)
〇山〇子様(プランナーの名前)
お礼の手紙の構成と書き方。前文・主文・末文・後付けのポイント
前文(頭語+時候の挨拶+安否の挨拶)
頭語は「拝啓」や「謹啓」を使います。続く時候の挨拶は、手紙を出す時期に合わせて選びましょう。
- 1月/新春とは申しながらまだ厳しい寒さが続いておりますが
- 2月/寒気も少しずつ緩みはじめましたが
- 3月/春の風が快い季節となりましたが
- 4月/桜の便りが聞かれる頃となりましたが
- 5月/青葉が目に眩しいこの頃
- 6月/梅雨空が続いておりますが
- 7月/梅雨も明け、本格的な夏を迎えましたが
- 8月/残暑が続いておりますが
- 9月/ようやくしのぎやすい季節となりましたが
- 10月/秋晴れの心地よい季節となりましたが
- 11月/朝夕冷え込む季節になりましたが
- 12月/今年もいよいよ残りわずかとなってしまいましたが
安否の挨拶は、相手を気遣う言葉です。「〇〇様にはお変わりなくお過ごしのことと存じます」「〇〇様にはますますご清祥のこととお喜び申し上げます」などが定番です。
主文(起こし言葉+本文)
「さて」「この度は」「先日の〇〇の際には」など、本題に入るつなぎの言葉から書き始めます。本文では、結婚式のプロデュースやサポートへの感謝を述べたあと、プランナーと過ごした時間の思い出や印象に残っている出来事を書きましょう。ふたりのこれからの抱負など、前向きな内容で締めるとさらに気持ちが伝わります。
末文(結び+結語)
あらためて感謝を伝えるとともに、相手の健康や活躍を祈る言葉で結びます。結語は「拝啓」で始めた場合は「敬具」、「謹啓」で始めた場合は「謹白」「敬白」を使います。
後付け(日付・署名・宛名)
手紙を書いた日付、ふたりの署名、プランナーの宛名の順に書きます。縦書きでは日付に漢数字を使い、祝い事の手紙では「令和〇年〇月吉日」とする書き方もあります。署名はフルネームで、宛名は本文より少し大きめの文字で書き、必ず敬称「様」をつけましょう。
ウェディングプランナーへ贈る堅苦しくないお礼の手紙の書き方と例文
準備期間を通じて気心が知れた相手には、かしこまった形式よりも、素直な言葉で書いた手紙のほうが気持ちが伝わります。担当プランナーと打ち合わせを重ねるうちに仲良くなっていたなら、こちらの形式のほうが喜ばれるでしょう。
- 便箋は横書きで、花などのイラスト入りも可
- 頭語や結語は省き、自分なりの素直な構成で
- 封筒は洋封筒や、レターセット付属のものでも可
ウェディングプランナーへの堅苦しくないお礼の手紙の例文
【前文】
〇山〇子様(プランナーの名前)
急に暖かくなってまいりました。もうすぐ会場の桜も咲きそうな気候ですね。
【主文】
〇山さんと会場スタッフの皆様のおかげで、無事に今日という日を迎えることができました。会場見学のときに私たちに同行して、結婚式のさまざまなアイデアを提案してくれた〇山さんの姿を見て、「結婚式をこの人に託そう」と決めたのが8ヶ月前。そこから私たちのために奔走してくださり、本当にありがとうございます。
ここ2ヶ月はLINEや電話で毎週のように〇山さんと連絡を取っていたので、結婚式が終わってしまったいま、実は寂しさでいっぱいです。
私たちの希望やこだわりに一度も「No」と言わず、予算面で難しい演出にも前向きに笑顔で取り組んでくださった姿に、いつもパワーをもらっていました。おかげで、一生の思い出に残る素晴らしい結婚式を挙げることができました。
改めて、〇山さんにお願いして本当によかったです。ありがとうございました。
【末文】
花冷えも残るこの頃、お風邪など召されないよう、お体に気をつけてお過ごしくださいね。
【後付け】
〇月〇日
〇〇一郎・花子(ふたりの氏名)
【副文】
追伸 新居への引っ越しは〇月〇日に決まりました。片付けが終わって落ち着きましたら、ぜひ遊びにいらしてくださいね。楽しみにしております。
堅苦しくない手紙の書き方のポイント
親しい相手への横書きの手紙では、「拝啓」などの頭語を省略し、プランナーの名前から書き始めてかまいません。頭語を省略した場合は、末文の結語も省略します。時候の挨拶もやわらかい表現で、季節感や相手を気遣う気持ちが伝われば十分です。
日付は年号を省いて月日のみでもOK。書き忘れたことがあれば「追伸」として副文に添えられますが、副文は親しい相手への手紙だけで使うのがマナーです。目上の方へのあらたまった手紙では使わないよう注意しましょう。

結婚式後、後日にメールでお礼を送るときの書き方と例文
結婚式が終わって数日経ってから、「改めてきちんとお礼を伝えたい」と思うことは多いもの。後日メールでお礼を送るのは、現在ではごく一般的で、失礼にはあたりません。当日は慌ただしくてゆっくり話せなかったぶん、落ち着いた気持ちで言葉を選べるのもメールの良さです。
送る時期は、結婚式後1週間以内が目安。遅くなってしまった場合も、手紙と同じく1ヶ月以内を意識しましょう。
メールでお礼を送るときのポイント
- 件名に「お礼」であることと、ふたりの名前・挙式日を入れる(プランナーは多くの新郎新婦を担当しているため、一目でわかる配慮が喜ばれます)
- 準備期間の具体的なエピソードをひとつ入れる(長文でなくても、具体的な思い出がひとつあるだけで気持ちの伝わり方が変わります)
- 式場の代表アドレス宛に送る場合は、冒頭に担当プランナーの名前を明記する
例文①:式場所属のプランナーへ送るお礼メール
件名:結婚式のお礼(〇月〇日挙式・〇〇一郎/花子)
〇〇(式場名)
〇山〇子様
先日の結婚式では大変お世話になりました。〇月〇日に挙式いたしました〇〇です。
当日は朝早くから細やかにお気遣いいただき、緊張していた私たちも安心して一日を過ごすことができました。
はじめての打ち合わせから約〇ヶ月、装花の色ひとつまで一緒に悩んでくださった〇山さんに担当していただけて、本当に幸せでした。列席した親族からも「あたたかい式だったね」と言ってもらえて、ふたりの自慢の一日になりました。
当日お世話になった介添えの方や、スタッフの皆様にも、どうぞよろしくお伝えください。
季節の変わり目ですので、どうぞご自愛ください。本当にありがとうございました。
〇〇一郎・花子
例文②:フリーのウェディングプランナーへ送るお礼メール
件名:結婚式のお礼をお伝えしたくて(〇〇一郎/花子)
〇山〇子様
〇月〇日の結婚式では、本当にありがとうございました。
会場探しからお願いして約〇ヶ月。ふたりの「こうしたい」を一度も否定せず、いつも「やりましょう」と言ってくださった〇山さんだったから、私たちらしい結婚式ができたと心から思っています。
当日の写真が届きましたら、改めてお送りさせてください。〇山さんと一緒につくった景色を、ぜひ見ていただきたいです。
これからのご活躍を、ふたりで応援しています。
〇〇一郎・花子
例文③:短めに送りたいときのシンプルなお礼メール
件名:ありがとうございました(〇月〇日挙式・〇〇)
〇山様
先日は最後まで温かくサポートしてくださり、ありがとうございました。〇山さんに担当していただけて、本当によかったです。おかげさまで、一生忘れられない一日になりました。
まずはお礼まで。どうぞお元気でお過ごしください。
〇〇一郎・花子
短いメールでも、感謝の気持ちは十分に伝わります。なお、プランナーから返信が届いたら、「ご丁寧にありがとうございます」と一言返せば、それ以上やりとりを続けなくても失礼にはあたりません。

LINEやSNSのDMでお礼を伝えてもいい?
打ち合わせの連絡がLINEやメッセージアプリ中心だったなら、お礼もLINEで送ってまったく問題ありません。かつてはメールやLINEでのお礼は「カジュアルすぎる」とされることもありましたが、いまでは普段のやりとりの延長で、率直な気持ちを伝えられる手段として自然に選ばれています。
〇山さん、昨日は本当にありがとうございました!〇山さんに担当してもらえて、私たちの結婚式は何倍も素敵になりました。写真が届いたら送らせてください。落ち着いたら、ぜひ近況も聞かせてくださいね。
フリープランナーの場合は、式のあともSNSやLINEでつながりが続くことが少なくありません。一方、式場所属のプランナーとは個人の連絡先を交換していないケースが多いので、その場合は式場宛のメールか手紙でお礼を伝えましょう。「きちんと感」を残したいときは、LINEでひとまずお礼を伝えたうえで、後日手紙を送る組み合わせもおすすめです。
式場スタッフの皆さんへのお礼メッセージ
結婚式当日は、プランナーだけでなく、介添えや司会、サービススタッフなど多くの人がふたりの一日を支えてくれます。皆さんへまとめてお礼を伝えたいときは、宛名を「〇〇(式場名)スタッフの皆様」として、メッセージカードや手紙を用意しましょう。当日の朝、心付けやちょっとしたお菓子に添えて渡すのも素敵です。
スタッフの皆様
本日は私たちの結婚式のために、朝早くからありがとうございます。皆様のお力をお借りして、最高の一日にしたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
〇〇一郎・花子
後日メールで送る場合は、例文①のように、担当プランナー宛の本文に「スタッフの皆様にもよろしくお伝えください」と一文添えるだけでも、気持ちはきちんと届きます。
ウェディングプランナーへのお礼の手紙やメールは、感謝の気持ちを率直に
お世話になったプランナーへお礼を伝える方法には、心付け・プレゼント・手紙・メール・LINEなどいろいろありますが、どの方法を選んでも失礼にはあたりません。大切なのは形式よりも、準備期間の具体的な思い出とともに、感謝の気持ちを自分らしい言葉で率直に綴ること。
新郎新婦からのお礼の手紙は、プランナーにとって何年経っても読み返す宝物であり、この仕事を続ける何よりの支えです。かしこまりすぎず、ふたりの言葉で、素直に自由に書いてみてくださいね。
