2025.10.9

フリープランナー中島亜希さんと見つける、見えない想いの輝き。ふたりの人生が物語になるウエディング

目次

「もっと外の世界へ」あくなき探究心が導いた、フリープランナー中島亜希さんの新たな旅路

 
式場プランナーとして、できる限りの経験を積んだ後、より自由な創造の舞台を求めて独立した中島亜希さん。
貸切会場の魅力を知り尽くした彼女は、ホテルやレストラン、さらには野外までもキャンバスに変え、ふたりだけの物語を描きます。あくなき探究心が生み出す、無限の可能性に満ちたウエディングの始まりです。

フリーランスへの転向

——中島さんはフリープランナーになる前は、ずっと式場プランナーをされていたんですか?

 
中島さん: 
独立前は結婚式場で働いていましたが、以前は会社員、いわゆるOLとして働いていました。式場は貸切型の会場だったので、コンセプトパーティーからアットホームな式まで、いろいろな結婚式に携われました。会場でできる段取りは一通り経験させてもらった上で、「外の世界に出たら、もっと何ができるのだろう?」という探究心が沸き、独立を決意しました。

独立してからはホテルやレストラン、野外ウェディングなど、本当に幅広い場所で結婚式を手がけてきましたが、結局一番多いのは貸切型の会場ですね。貸切型だと時間や進行上の制約がなく、自由に発想できるからです。お客様と一緒にロケハンしながら、「この会場ならこんな演出ができそう」とイメージを膨ませつつ、ゲストと楽しく、居心地よく過ごせるような一日をプランニングしています。

フリープランナーとしてのキャリアについて語る中島亜希さん

物語は「パーソナルカウンセリング」から。ふたりも知らない“らしさ”を解き明かす魔法の対話

 
中島亜希さんのウエディングは、会場探しから始めません。まず行うのは、ふたりの人生を深く紐解く「パーソナルカウンセリング」。対話を通して、本人たちでさえ言語化できていなかった「潜在的な想い」を見つけ出します。
なぜふたりは一緒になるのか。その根源的な輝きを共有する作業で、結婚式の一つひとつに意味が生まれるのです。

打ち合わせの進め方

——打ち合わせはどのように進むのでしょうか?決まった会場がないので、まずは会場探しからですか?

 
中島さん: 
決まった打ち合わせの回数は設けていなくて、多くの方が大体結婚式の1年前くらいにご契約されるので、そこから月に1回、合計12回ほどの打ち合わせを重ねて当日を迎えます。もちろん、長い方だと1年半前からご相談いただく場合もあれば、3〜4ヶ月前といった直近のご準備でも全く問題ありません。

ご契約後、いきなり会場を探そうと思っても、お二人の並べる条件だけでは本当にそのお二人に合う場所は探しきれません。なので私はまずお二人の人物像を知るための「パーソナルカウンセリング」から始めています。
ご家族やご友人、いろんなお話を聞く中で、段々とそれぞれの内面や価値観が見えてきます。そこから式場探しがスタートします。私からいくつか会場候補を提案させていただき、お二人の気に入った会場があれば実際に見に行って、会場を決め、クリエイターを決めていきます。

パーソナルカウンセリングの具体的な内容

——パーソナルカウンセリングは、具体的にどのような質問をされるんですか?

 
中島さん: 
お二人が出会った頃、お付き合いが始まった時の状況、結婚が決まってからご両親への挨拶はどうだったか、ご兄弟は結婚しているのか、などです。対話を通じて、「この人はなぜこういう人柄に育ったのだろう」と考えます。例えばきちんとしている人なら、親御様もそうだったから影響されたのか?それともそうなるターニングポイントが人生にあったのか?など。
お二人の人生のターニングポイントや背景を理解する状態で、お二人が「一緒になる理由」をまず私自身が納得したいんですよ。そうして見えてきた、お二人が「潜在的に思っている部分」、「お二人らしさ」をプレゼンで提案し、それを当日ゲストやご家族に伝えるにはどうしたら良いかを考えていきます。

結婚式は、普段言えない気持ちを伝えられる場。だから手紙一つ読むのにも、空気感やシチュエーションをとても大事にしています。例えば大切なご友人とは式が始まる前にファーストミートをしっかり設計しようとか、親御様やご兄弟とは個別にゆっくり話せる時間を取ろう、とか。
よくある結婚式の流れにとらわれず、お二人の大切にしたい想いを尊重するためにはどんな場が必要か、を常に考えています。レストランだろうと野外ウェディングだろうと、場所に制約はないといつも思っていますね。

新郎新婦とパーソナルカウンセリングで対話する中島亜希さん

キャンプ場の木を伐採!? ゼロから創る、ふたりだけの祝福の舞台という宝物

 
「ここでトワイライトウェディングがしたい」新婦の一言から、まだ誰も見た体験のない結婚式創りが始まりました。木の伐採からレイアウトを考えるという、前代未聞の挑戦。
フリープランナーだからこそ出会える、素敵な会場オーナーとの絆が生んだ奇跡の物語。何もない場所に、唯一無二の空間を創造する中島亜希さんの魔法に触れます。

会場選びのスタイル

——場所はプラスアルファの要素でしかないんですね。よく使う会場はありますか?

 
中島さん: 
新郎新婦さまに合わせて毎回ゼロベースで探して提案するので、ここが特に多い、という場所はありません。雨天時にも対応できる場所が確保できれば、どんな場所でも対応しています。お二人の話を聞いた上で、毎回自分の足で会場を探しています。

例えば地域とのつながりを大事にしている二人なら、地元に根付き、地域の食材を使って地元とのつながりを大事にしているようなお店を探します。
いざ問い合わせたら専属のプランナーがいるような会場の場合、専属プランナーさんと一緒にできないか相談したりもします。

ユニークな場所でのプロデュース経験

——これまでにユニークな場所でのプロデュース経験があればお伺いしたいです。

 
中島さん: 
今進めている、あるキャンプ場での結婚式は象徴的ですね。そこは、子どもたちが成長したら戻ってこられるような場所にしたい、というオーナーさんの想いがある素敵なキャンプ場なんです。キャンプ場の隣には山が広がっているのですが、そのうちに「この山も使ってくれないか」と言われるようになり、オーナーさんがどんどん敷地を広げていってるんです。

会場候補としてキャンプ場を訪れた新婦さまが、伐採中の土地を見て、「ここでトワイライトウェディングがしたい」と閃いたんです。そこから、まだ木の生えている状態で当日のレイアウトを考え、「じゃあこの木を切りましょうか」と、どの木を切るかの印を付ける運びになりました。何もない場所から結婚式を作った経験はこれまでも何度もありますが、さすがに伐採前の状態から木を切る作業から始めたのは初めての経験ですね(笑)。
会場を持たないフリープランナーだからこその出会いだな、と。新郎新婦さまだけでなく、素敵な会場さんと出会える面白さもこの仕事の魅力です。その場所での結婚式がどんな一日になるのか、今からとても楽しみです。

キャンプ場でウェディングの打ち合わせをする中島亜希さんと新郎新婦

最高の輝きは、最高の「オールスター」チームで。想いで繋がる、心強いクリエイターとの絆

 
ふたりにとっての「オールスター」で創る一日。中島亜希さんのチームビルディングは、人柄や仕事への想いを何よりも大切にします。持ち込みも大歓迎で、友人がクリエイターとして参加すれば、結婚式の温度はさらに温かくなるでしょう。
プロフェッショナルたちが互いの力を最大限に引き出し合い、ディスカッションしながら創り上げる、最高のチームの物語です。

クリエイターチームの編成

——伐採から始まる、は他でも聞いた経験がありません(笑)。何もない場所で一から作り上げるには、クリエイターの協力も不可欠ですよね。クリエイター陣はメンバーが決まっているのでしょうか?

 
中島さん: 
特に決まったチームがあるわけではなく、お二人にとっての「オールスター」で揃えたいので、お二人の人柄や、場所に合わせて毎回ご提案をしていますし、ご友人や持ち込みのクリエイターも大歓迎です。お客様の友達が何かを手伝う状態で、結婚式の温度はぐっと上がるんですよ。
なので、「そういう方がいるならぜひ!」と私から率先して伺っています。列席者として参加してほしいのか、それともスタッフとして手伝ってほしいのか、ご希望に合わせて最適な形を考えます。

初めてご一緒するクリエイターさんの場合、その方の「人となり」や「仕事への想い」をとても重視しているので、お仕事をお願いする前に必ず一度お話させてもらい、「なぜ今の仕事をしているのか」といった質問をしています。また、その方の得意分野を理解する状態で、例えば風景を撮るのが得意なカメラマンさんであれば、ロケーションの広い会場でその力を最大限に活かせるな、と考えたり、クリエイターさんにも一番力を発揮してもらえるようにしています。
オーダーメイドウェディングは毎回ゼロから会場を作るので、私が指揮を取るのではなく、基本的には各方面のプロであるクリエイター陣に力を借りて、お任せする場合も多いです。
お二人の好みややりたいテイストを伝えた上で、一緒にディスカッションしながら当日を作っていく場合が多いですね。

クリエイターチームと協力して結婚式を創り上げる中島亜希さん

原点を胸に、未来へ。フリープランナー中島亜希さんが紡ぐ、人生の糧となる感動の物語

 
結婚式には、人生を変えるほどの力がある。中島亜希さんのプランニングの原点には、式場時代に立ち会った忘れられない光景があります。亡き父の知られざる想いが、結婚式という場で初めて息子に伝わった瞬間。
目に見えない大切な想いを形にし、未来への糧となる一日を創り続ける彼女の、熱い情熱とメッセージに耳を傾けてみましょう。

費用について

——オーダーメイドは式場と比べて費用が高いのでは、という不安の声も少なくありません。実際はいかがでしょうか?

 
中島さん: 
プロデュース料として30万円(申込金5万円、プロデュース料25万円)、それ以外に会場費・お料理代と、私からご紹介させていただいたアイテム(ドレス、装花など)については、料金の10%を別途頂戴しています。ご自身でお持ち込みされた場合は、特に料金はかかりません。
総額はもちろん選ばれる場所やゲスト人数によって大きく変動するので、一概に式場と比べて高いとも低いとも言えないです。

例えばレストランウェディングなら会場費がかからない場合もありますし、ご祝儀制か会費制かによっても変わってきます。お車代や宿泊費なども含め、トータルのご予算と自己負担額をどうするか、最初にしっかり確認しながら進めていくのでご安心ください。

結婚式作りで大切にしている想い

——最後に、中島さんが改めて結婚式作りで大切にされている想いを教えてください。

 
中島さん: 
フリーになる前の式場時代、結婚式ってすごいな、と心から思った経験があります。新郎さまはお父様を亡くされていたのですが、生前のお父様は仕事中心でお母様の相手をあまりしていないように見えて、新郎さまはお父様に対して複雑な想いを抱えていらっしゃいました。結婚式の打ち合わせを進める中で、新郎さまのいない場でお母様にお話を伺うと、実は新郎さまは知らなかったお父様の想いをたくさん知れました。
そこで結婚式当日、新郎さまへのサプライズとして、お母様がお父様から託された想いを「お父様からの謝辞」としてムービーで流したんです。結婚式でなければ絶対に体験できない瞬間に立ち会い、私にとっても忘れられない光景となりました。この経験が、お客さま一人ひとりの人生にある「目に見えない大切な部分」を見つけ出し、伝えたいという私のプランニングの原点になっています。

私のところに相談にいらっしゃるのは、結婚式をただ挙げたいというよりも、結婚式を特別な一日と思っている方が多いです。そのために準備期間も楽しみたいし、ワクワクしたい、一緒に作り上げたい、という声もよくいただきます。
お客様ごとに、人生にはいろんな背景があって、「大切な部分」があります。これからも現役として走り続け、いろんな新郎新婦さまと出会えるのを楽しみにしています。

結婚式で新郎新婦を温かく見守る中島亜希さん

結婚式を迷うあなたへ。中島亜希さんから届いた、心温まるメッセージと未来への輝き

 
「結婚式は、人生を振り返る良い機会になる」中島亜希さんから、未来の新郎新婦へ温かいメッセージが届きました。フルプロデュースでなくても、感謝を伝える時間だけでも、その記憶はかけがえのない財産になるはず。
彼女の言葉と共に、あなただけの物語を紡ぐ旅へ、一歩踏出してみませんか。

中島亜希さんからの特別メッセージ

——最後に、この記事を読んでいる未来の新郎新婦様へ、中島さんから温かいメッセージをいただきました。

 
中島さん: 
そもそも結婚式をしようか悩んでいる方もいらっしゃると思います。でも、結婚式はご自身の人生を少し振り返るとても良い機会になります。普段はなかなかできない感謝の気持ちを伝えたい、私たちの結婚式ってどういう形が合っているんだろう…そんな風に思っていらっしゃる方は、ぜひ一度気軽にご連絡いただけたら嬉しいです。
結婚式というフルプロデュースでなくても、「感謝だけを伝える時間がほしい」といったご希望にも柔軟に対応させていただきます。お二人にとってその時間や記憶は、何物にも代えがたい財産になるはずです。大切な一日を、一緒に創り上げていけるのを楽しみにしています。

未来の新郎新婦へメッセージを送る中島亜希さんのポートレート

中島亜希さんの結婚式のポイント

1. 本質を見抜くカウンセリング力

対話を通してふたりも気づいていない「潜在的な想い」を掘り起こし、結婚式の確固たるコンセプトを創り上げます。

2. 無限の創造力

キャンプ場や古民家など、あらゆる場所を舞台に変えるプロデュース力。ゼロからふたりだけの空間を創造します。

3. 準備期間も宝物にする伴走力

約1年間のじっくりとした準備期間を設け、結婚式へのワクワク感を高めながら、当日までしっかりと伴走します。

4. 「人」で繋がるチームビルディング

技術だけでなく人柄を重視したクリエイター選びと、持ち込み自由の柔軟なスタイルで、最高の「オールスターチーム」を編成します。

5. 現実に寄り添う柔軟性

予算や期間、スタイルに応じて、フルプロデュースから部分的なお手伝いまで、ふたりに最適なプランを提案します。

型にはまらず、自分たちの人生の物語を映し出すような結婚式がしたい。準備期間さえも愛おしい思い出にしたい。そう願うなら、ぜひ一度、中島亜希さんに相談してみてはいかがでしょうか。彼女となら、あなたの想像をはるかに超える、未来への糧となる一日がきっと見つかるはずです。

PLANNER

この記事で紹介しているプランナー

  • have a good one 中島亜希